Ernährung in Deutschland
ドイツの食生活

lebensmittel kennzeichnungenより安全で,より健康な食品

最近は,美味しい食材や健康で身体に良い食品以前に,安全性を気にする人たちが増えているようですが,やはりそれなりに理由があります。さすがにアブナイ食品は,ドイツをはじめとするヨーロッパでは例外的な違法食品だと思いますが,化学肥料,農薬,食品添加物などによる弊害は留まるところを知りません。

2014年12月13日からEU諸国で,消費者を保護するための情報を各食品に記すEU指令1169/2011が発効されます。栄養成分の記載は2016年12月から義務化されます。

現在,ドイツで全食品の包装で表示義務が課されているのは,中身が誤解なく理解できる名称(ミルク,小麦粉など),容量,原料(人によって適合しない成分が含まれていたり,アレルギー症への人たちへの注意を含む)のみ。
任意による表示は,品質に関する説明や製造方法などが主ですが,誤解を招くような表現でない限り,公的・私的な検査機関による認証,および広告のための表示など,ある程度の自由が許されています。

義務表示(図の左側のオレンジ色)

Mindestens haltbar bis(賞味期限)
生肉など古い消費で健康を害するような食品は消費の保証日,一般の食品の場合は食べられるけれども味や香りが損なわれる賞味期限が記されています。

Verkehrsbezeichnung(商品の記述)
ドイツの食品リストとして登録されている場合は各ブランドの商品名でもよく,商品を説明する名称(ミルクチョコレート,ガス入りミネラルウォーターなど)でも構いません。

Füllmenge(容量)
重さ(グラム/キログラム)または容量(ミリリットル/リットル)が記されています。

Zutatenverzeichnis(原料)
多少の例外はあるようですが,ほとんどの包装パックには食品添加物を含む全ての使用原料が記されています。原料の量は記されていませんが,製造時において容量が多い順番に名称が表示されているので,前の方に気をつけたい成分があったらアレルギー症の人などの目安になります。

食品に特徴的な成分
図ではFettgehalt(脂肪分)となっていますが,ミルクやバターなどでは主要成分が脂肪分なので特徴的な成分として脂肪分,その他の食品では表示成分が異なります。

Nährwertangaben(栄養成分)
熱量(カロリー)および成分です。これまでは,「脂肪分・糖分が少ない」など健康に害を及ぼす恐れがある目安的な表示でしたが,2014年12月13日からは,脂肪,飽和脂肪酸,炭水化物,糖分,蛋白質,塩分などの正確な分量が義務表示となります。

Name/Firma und Anschrift(製造者・販売者の名称と住所)
必要に応じて連絡可能な製造者やEU内のディストリビューターの名称と住所です。消費者および食品管理における欧州内の連絡先となります。

Identitätskennzeichen für Lebensmittel tierischen Ursprungs(動物性食品の生産地証明)
肉類や乳製品を主に,最終的な出荷前に加工された場所における肉のID証明により,許可の取得状態が分かると共に肉の生産地と加工業者を突き止めることができます。

自由表示(図の右側の緑色)

bio eco siegelEU-Bio-Logo und staatliches Bio-Siegel(EUおよびドイツのBIO認証マーク)

EUとドイツの認証ロゴがありますが,内容的には同じです。欧州連合の有機栽培要件に準拠した畑や牧場で生産された食品(食肉,野菜,果物)の証明となります。
EU諸国内が生産地の場合はラベル表示は義務,EU諸国外から輸入された有機食品においては任意に貼付することができます。補助的な生産地証明の表示としての役割も果たしています。
生産地証明は,「EU圏内の国」「EU圏外の国」「EU圏内と圏外の国」に分類されますが,食品の98%以上が有機栽培および表示の生産地で生産されていることが要件です。

包装パックには管轄管理局のコード番号が必ず表記されています。ドイツの場合の例: DE-Öko 123
EU指令の有機栽培条件に準拠していれば,その他の機関の検査認証なども併せて表示することができます。
ドイツ国内では他にも農業組合や私的検査機関が認証マークを発行していますので,複数のラベルを印刷している食品も数多くあります。


ohne-gentechnik siegel„Ohne Gentechnik“-Siegel(「遺伝子組み換え技術無し」認証マーク)

話題になっている遺伝子組み換え技術を「用いていない」ことを証明するラベルです。特にアメリカ産の遺伝子組み換え作物に敏感になり,ヨーロッパやドイツにも広まることを恐れる人たちが増えてきたため,ドイツ連邦・食料・農業省が発行を始めました。
遺伝子組み換え技術を一切用いていない農産物だけではなく,肥料や飼料なども対象となりますので,遺伝子組み換え作物を飼料に生産された酪農生産品や肉類などはこの認証を取得することはできません。
ドイツでは連邦州の管轄で認証されています。


3eu siegelEU-Gütesiegel(EU品質保証マーク)

食品の,原産地証明,郷土食材として地元で保護されている食品品質を保っている証明などです。
Geschützte Ursprungsbezeichnung(原産地保護証明)ラベルは,生産・加工から出荷まで一貫して特定の地域で行われていることを証明しています。長年の歴史を有する郷土食品として知られる乳製品や生ハムなどが多いようです。
Geschützte geografische Angabe(地理的な保護の表記)と記されている場合は,生産が地方独自の方法で行われた独特の商品として確立された地域ブランドに与えられるマークです。「リューベックのマツィパン」をはじめ,お菓子などの加工食品が広く知られています。
Garantiert traditionelle Spezialität(伝統スペシャリティー保証)は,伝統的な生産方法が長年守られ,広くブランド化している食品の証明マークです。モルタデーラ(ハム),モツァレーラ(チーズ)などが該当します。


regional siegelRegionalfenster(地元の食材)

世界中から食材が毎日届き,多くの野菜類が格安で手にいる中,多少高くても地元産の食材を求める人たちはいます。地元への愛着,採りたて野菜の味の違い,安心のイメージ,環境への配慮など,理由はいくつかあると思いますが,少数派でも根強い人気を助けるためにドイツ連邦・食料・農業省がイニシアチブをとっている認証マークです。

図のように,食材の種類,明確な範囲(なんとか村の周囲10km など),ヨーグルトなど混合加工品の場合は主要原料の地元産の割合などが記されます。
近所でとれた鶏卵などを好む人たちは多いようですが,いずれにしても,このラベルが貼ってあったら地元産と思って間違いないと思います。


tierschutz siegelTierschutzlabel(動物保護ラベル)

ドイツおよびEUの法規でも動物保護の規定がありますが,それを上回る保護規準で生産している食材に与えられるラベルです。
特に食用肉の家畜の飼育法への関心も高まっています。肉は食べたいけれども,残虐な方法で飼われたり,屠殺されたりして生産された肉はいやだ,という感じでしょうか。それとも,抗生物質や成長ホルモン剤を打たれ,狭くて暗い小屋で短期間に大きく育った鶏よりも,広々とした野原で走り回っていた鶏の方が美味しいとか,健康に害を及ぼさないというのもあるようです。