Einkaufen und Shopping
買い物とショッピング

fruits Einkaufen und Verbraucherschutz
買物と消費者保護

ドイツの物価は,食料品を筆頭に,ヨーロッパで最も低い国だと云われます。生産・流通の効率の高さもあるでしょうが,やはり凄惨な価格競争が理由でしょう。恩恵を受ける多くの消費者の背景には,同じ消費者である労働者の低賃金や,バーンアウト寸前のストレスで「より早く,より多く」を毎日強いられる労働条件などもあり,恒常的な問題になっています。以前は,バーゲンの季節は決まっていましたが,法の規制が緩和されたことにより,最近はほぼ毎週のように多くの店舗が安売り広告をしています。

安物買いの銭失いにならないための情報として定評があるのは,商品テスト財団(Stiftung Warentest)が発行している雑誌「test」や,ドイツ全土に200ほどある消費者組合(Verbraucherzentralen)の発行物です。

ドイツの消費税(付加価値税)は,物品やサービスの種類によって7%と19%があります。大まかに分けると,日常必要な食料品,書籍,文具などは7%,その他のほとんどの物品(コーヒー,お酒などの嗜好品を含む)やサービスは19%です。
ちょっと変わったところでは,燃料用の薪炭,補聴器,近距離交通機関(長距離は19%),タクシー,献花,新聞・雑誌,映画・演劇,農機具,ホテル宿泊などは7%です。また,薬は19%ですが,医療診察(歯科を含む)は7%です。

Ladenöffnungszeiten
店舗の営業時間

店舗・小売店の定義は,不特定多数の人たちが日常的に必要とするものを(移動屋台やテントなどではなく)一定の場所で販売している店となります。従って,薬局やガソリンスタンドなども含む,あらゆる店舗が対象です。日本やアメリカのような24時間営業は,空港・鉄道駅などの一部を除き,基本的に禁じられています。州によって多少の違いがありますが,9~20時が一般的です。2006年に小売店の営業法が改正されて以来,ドイツ全土に共通する営業時間の法律は廃止され,各州で独自に新たに定められています。

NRW州の場合,月~金曜の0時から24時まで,つまり平日なら24時間営業が許可されています。日曜日は犯されることのない休日となっていますので,前日の土曜日は遅くとも22時までしか営業できません。例外として,薬局は団体が相談した上で,各地区で日曜営業の担当薬局が決められ,乳児や緊急用の薬など限定された範囲での販売が許可されています。また,ガソリンスタンドは24時間営業できます。小売店が営業法を侵害した場合の罰金は,2013年5月からは,従来の5百ユーロから5千ユーロに上げられ,さらに労働法にも抵触した場合は1万5千ユーロの罰金が課せられます。
その他の州でも,基本的に人が休む日となっている日曜日は営業できませんが,1年間に4回ほどの日曜営業は許可されているので,市町村や地区商店街などが相談して日曜営業日を決め,結構成功を収めつつあります。

bankcardEinkäufe bezahlen
支払い方法

日本人は特別かも知れませんが,ヨーロッパ諸国と比較するとドイツ人では多くの人が現金払いを好むといわれます。ガイドブックにはどこでもカードが使えるような記載がありますが,現金のみという店舗も結構ありますので,買い物の前に確認が必要です。また,ECカード(デビットカード)はOKでも,クレジットカードは受けない店もかなりあるようです。ECカードは支払い後すぐに銀行口座から落とされますが,クレジットカードは一定期間後なので,状況によっては使い分けるのも賢い方法です。

Einkaufen im Internet
オンライン・ショッピング

インターネットによって起こされたショッピング革命の煽りを受け,好調なドイツ経済にもかかわらず多くの店舗が廃業・倒産しているのはご存知の通りです。
大きな買い物で,100%の信用が得られないような場合は特に,Lastschriftverfahren(銀行口座からの自動引落とし)の利用がお勧めです。オンライン・ショッピングに限りませんが,銀行の口座から自動的に引き落とされた金額は,引き落とされた日から6週間以内に銀行に申し出ると,理由の如何を問わず,その金額は戻されます。ですから,最近はとみに,口座の残高証明にときどき目を通すことは重要になってきています。小額でも身も知らない引き出しがあったり,お子さんのネット利用料が極端に高くなっていたりした場合など,支払額をまず戻すことができます。注)もちろん正当な場合は,後でも支払うことには変わりありませんが。

また,インターネットで詐欺ショップに騙された場合は,契約条項ページに記されていたとしても,警察への届出を推奨します。ドイツの警察には連日,詐欺ショップの通知が届けられているようです。

Gewährleistung und Garantie
保証と保証?

品質保証や保証期間は,モノ・サービスを問わず,売買取引に必ず伴うことは日本でもドイツでも同様ですが,詳細においては結構違いがあります。また,あまり大したことではありませんが,Gewährleistung (Warranty) と Garantie (Guarantee)という語彙の違いも微妙です。通常はギャランティーという言葉でギャランティーシャイン(保証書)が製品に付いていますが,最近は領収書が製品保証および保証期間の役割を果たし,サービスに関してはオンライン登録を必要とする製品も増えてきました。
大きく分けると,Gewährleistung は,法的にも品質的にも製品に欠陥がないことを販売者が保証するもの,Garantie は製造元が保証するものです。ドイツの取引約款では24ヶ月間です。24ヶ月間以上の保証の場合は,販売元は大きくアピールします。また,購入者が受け入れれば,場合によっては12ヶ月まで短縮することが認められています。中古品などに多いようです。製品にはいつも,全部品が揃っているか,損傷していないかなどについて,開梱後すぐにチェックするよう記してあります。よく起こる問題は,使用後しばらくして欠陥が発見された場合に,それが最初からあったものなのか,それとも使用中に発生したものなのか,または何か誤った使用を行ったために発生したものなのか,実証が困難なことです。法的には,6ヶ月を越えると購入者に製品の欠陥を証明する義務が生じます。同製品で同様の欠陥例が多くない限り,一般の消費者が証明するのはほぼ無理と考えたほうがいいと思います。それで,使用が妨げられるような欠陥ではなくとも,「おかしいな」と思う程度の不具合が複数回起こるような場合は,購入後早い時期にクレームを出すことを推奨します。購入後6ヶ月以内にクレームを出した場合は,購入者の希望に応じて,無償の修理,製品交換,返品,購入価格の一部返却などから選択できます。

販売元に問題なく返品・交換ができるのは6ヶ月間(早い方がいい),欠陥が明らかな場合は24ヶ月間,そして5年保証・30年保証などの長期保証に対応しているのは製造元であることを留意しましょう。
また,欠陥品の交換や返品において,オリジナル包装やダンボールなどは不要です。勿論あるに越したことはありませんが,保存義務はありません。また,領収書がなくても銀行口座の振込みが証明できれば大丈夫です。

Umtauschen
交換

14日以内であれば無条件で返品・交換できると思われていますが,法的には定められていません。多くの店舗で記されている14日以内の返品・交換はサービスです。そのような店舗では通常,販売品の全品に適用され,バーゲン品や中古品などでは別途「返品・交換不可」と記されています。
インターネットのショップは別で,14日以内であれば,無条件で返品・交換が認められています。つまり,オンラインで買ったものは,「想像していたものとは違っていた」は勿論,「気が変わった」でも返品できるのです。ただ,オンラインではオリジナル包装の返送が必要ですが,店舗への返品では必須ではありません。
お店の買い物で「返すかも」と思ったら,購入時に店員さんに確認しましょう。
食品,化粧品,下着などはいずれにおいても返品・交換不可です。

Haustürgeschäfte
訪問販売

さすがに押し売りなどは聞いたことはありませんが,日本と同様にドイツでも,訪問や電話による詐欺同様の催促販売が増え続けて問題になっています。訪問・電話・インターネットによる売買契約は,14日以内であれば「理由を問わず」解約できることが定められています。自ら望んで出かけた諸々の契約は別ですが,訪問などでのセールスには「こんなのが欲しかった」ものでない限り,断った方が良さそうです。特に署名は避けましょう。また,電話でのセールスは禁じられているにもかかわらず,膨大なデータを保存したコールセンターが多くありますのでいつ何で電話が来るかわかりません。ましてやドイツ語。敵も然る者で,買いませんかとは言わず,アンケート,問合せ,宝くじが当たりました,など,ありとあらゆる手口を使ってきます。
ドイツ語で(日本語もあるかも知れませんが)知らない人からかかってきた電話には,残念ながらまず疑いをかけた方が良さそうです。そしてセールスの匂いがしたら何も言わずガチャンと切るのがベストです。説明をしばらく聞いたり,意見を述べたりする人は「脈がある」と判断されて再び電話がくる可能性もあります。また,「敵は」同業他社と情報を交換したり,電話会話の録音を行ったりするようですので要注意です。また,ドイツにも「おいおい詐欺」は頻発しています。
受話器のディスプレイに電話番号が表示されない電話には出ない方法もありますが,番号を出さない知り合いがいるような人はそれもできません。
いずれにしても,電話で口座番号は「絶対に」教えてはいけません。

消費者組合では次のような場合の問題に応じてくれます。
• 職場,自宅,電話,屋外などで取り交わしてしまった,納得にいかない合意
• インターネットによる売買契約
• カタログによる購入
• 手紙,メール,ファックスなどによる合意
• 招待旅行,当選チケットなど,無料サービスへの合意

とにかく,普段の自覚という予防は大事ですが,万が一起こって(合意して)しまったら,警察なり,消費者組合なり,知り合いなり,即行動をとってください。