ドイツの電話,といっても固定電話,携帯電話,そしてインターネットやテレビも見たいとなったら

利用頻度や利用方法によって大きく異なる電話会社とプロバイダー

生活に欠かせないひとつが電話であるのは日本でもドイツでも同じ。電話回線の提供が自由化されても最大且つ唯一の会社だったドイツ・テレコムのシェアが未だに多いのは当然といえば当然からも知れません。ですから,大多数の企業や事務所ではテレコムの回線を利用しているので,普段は意識することはありません。
しかし,家庭では,奥さんや子どもの携帯電話もある,テレビ番組もケーブル,ドイツ・テレコムのインターネットテレビ,JSTV 用のパラポラアンテナなど選択技も広がる中で,軒並みに契約していくと結構な金額になります。また,ひとり暮らしだったり,電話の利用頻度によっては,固定電話は不要ということも考えられます。特に,ドイツの居住期間が短かったり,未定の場合はなおさらです。

電話に限らず,契約というものは,一旦結んでしまうとなかなか変更や解約をしないのが人間の習性なので,だらだらと無駄な支払いを続けていることもあります。
最近なぜか「どの電話会社で,どのような契約を結べばいいでしょうか」という質問を立て続けに受けたので,改めて調べてみました。
多くの方はご存知のことだと思いますので,参考程度にご覧ください。

smartphone w400固定電話と携帯電話

最も優れて,料金も安く,そしてサービスも良い会社という質問には一概に答えることはできません。ドイツ・テレコムに挑戦を挑むがごとく,デュッセルドルフのマネスマンビルを丸ごと占拠したヴォーダフォーンも,やって来た旋風のごとく(消え去ってはいませんが)過ぎ去り,凡人には何が何だか分かりません。

さて,ドイツ・テレコムで携帯電話のみの契約を結んでいる人は少ないでしょうから,2000年以降のテレコム契約者または更新契約者は ISDN/ADSL 回線利用のルーターと固定電話をお持ちだと思います。その場合は,あとは付随サービスや携帯電話だけなので,悩みは少ないと察します。
しかし,固定電話が果たして必要なのか考えておられるならば・・・

ok w20固定電話のメリット

インターネット回線

 ドイツの都会に住んでいる人たちの大きな利点。インターネットにつなぐだけ,という意味では媒体や場所を問わず何でも何処でも可能ですが,ADSL 回線で入って来たモデム・ルーター(ご自宅の電話の横に設置されている機器)からのインターネット接続は,速度と安定性において優れています。無線LAN を同時に数台の媒体(スマートフォンやコンピューター)で使用すると速度が落ちることもありますが,直接ケーブルで接続したり,コンセントからの距離が近い無線 LAN ならば24時間の常時接続でも快適です。
ただ,やはりドイツの都市だけです。ADSL 回線自体はドイツ全土の7割をカバーしているといわれますが,実際的には地方では度々切断されたり,時間や容量によって速度が大幅に落ちたりすることがあるようです。
>>> ドイツの高速回線地域の検索

また,ドイツ・テレコムの T-Online などには,インターネット回線(ADSL)利用のテレビ放送も含まれているので重宝しますが,テレビ放送に関してはケーブル会社もあるので,テレコムが一番というわけではありません。さらに,私が探した限りでは,ドイツ・テレコムのテレビ放送番組には JSTV チャンネルをキャッチできません。ですから,JSTV 日本語放送を契約する人は結局ケーブルまたはパラポラアンテナが必要となり,T-Online のテレビ放送が無駄になる可能性もあります。都会でパラポラアンテナを用いている人は最近は少ないと思いますが,パラポラアンテナならば,JSTV の契約者でなくても時間帯によって無料の日本語放送が視聴できるのはご存知のとおりです。

日本への電話料金がわずか1分5円

日本に度々長時間電話する人にとって重要な要素となりえます。ドイツの固定電話からならば,日本の固定電話への料金は高くても1分間で数セント(約5円),携帯電話へでも10セント以下ですので,数時間の通話でも数ユーロという安さです。ですから,携帯電話しか持っていない人が日本に長時間電話した場合の料金と比較して大きな差が出て来ます。

多数・複数媒体の同時利用

高速電話回線が1本直接入っていると,テレビ・電話・コンピューターを何台でも同時に常時接続できる。ドイツ・テレコム提供のモデム・ルーターの場合,ケーブル接続(テレビ,コンピューターなど)4個,アナログ電話線(アナログ電話,ファックス)2個,無線 LAN は(一応)無限,となっていますが,ドイツ・テレコムとの契約でも必要に応じて別のモデム・ルーターを用いることは自由なので,理論的には何でもいくらでも出来ることになります。
ですから,家族メンバーが数人以上いる一般家庭などでは,多様な利用に応えられるので利便性は大きくあがります。

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高い月極め基本料金

利用頻度が低い人や単身の住居では割高になる可能性が高くなります。ドイツ・テレコムの場合で料金は毎月30ユーロから。インターネットも電話も使い放題,ドイツ全土との固定電話の通話はフラットレート,テレビ番組も100チャンネル以上ありますよ,といわれても,あまり利用しないひとにとっては不要な出費です。そして,場合によっては24ヶ月契約で解約期限も3ヶ月,契約するのは1分ですが,解約は多大な時間と苦労を要することもありますので,契約締結前によく考えたいものです。

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利用頻度や方法に応じた柔軟な料金体系

固定電話がどうしても毎月30ユーロ以上かかってしまうのに対して,携帯電話は使用しなければ費用ゼロにもなります。最低限の利用が考えられるならば何らかのパック,ほとんど利用しないこともあるならばプリペイド,という選択になりますが,利用度に応じた多様な月極めパックが10ユーロ以下の料金から用意されています。

多くの提供会社

上昇を続ける携帯電話ビジネスは,新規参入組は少ないものの,各社が凌ぎを削っているので,料金やサービス内容に応じて自分の用途にあった会社を選ぶことができます。

SIM フリーが標準

日本と異なり,SIM フリーが標準のヨーロッパでは携帯電話の利便性が大きく広がります。ご存知のように,携帯電話では SIM カードと呼ばれるチップを本体の中に入れる(自分で簡単に装着可)だけで利用できるので,「自分自身の」SIM カードさえ持っていれば,どのような携帯電話も利用できます。また,旅行者の場合は一括購入のプリペイドカードの方が便利なこともあるかも知れませんが,ドイツ居住の人はプリペイドカードでもプロバイダーと契約された方が,カードが切れることを心配せずに済むと思います。契約しても使用しなければ料金はほぼかかりません。

外出時にもインターネット接続

スマートフォンを用いた外出時のインターネット接続は,メリットにもデメリットにもなりえます。スマートフォン上で見るにしても,PC と接続してWEBサイトを視聴するにしても,外出時にインターネットを使用したい人はフラットレート契約をしないと痛い目に会います。

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国外との通信および国外での利用料金が高額

日本など,ドイツ国外への電話料金が高い。国外から来る電話の場合,受信にさえ課金されることがある。ドイツ国外で使用する場合,ドイツで契約した会社(つまりドイツ)経由で通信する,ローミングを呼ばれる電話料金が非常に高い。

ドイツの主な電話回線プロバイダーの料金

料金体系

  • 基本料金(月額)
  • 別途サービスと割増料金
  • フラットレート
  • 外国での使用可・不可および料金

注)すべての会社に共通するのは一定の期間後(12-24ヶ月)料金が高くなることです。従って,新たなプロバイダーが得かどうかを調べるには,自分が使用するであろう料金体系の数年単位の総額計算が必要です。ざっと調べたところ,契約時の料金がいくら安くてもほとんどのプロバイダーは24ヵ月後以降は月額35ユーロ以上です。

ヒント 1)ドイツ国内の固定電話同士のフラットレートはもう当然なので固定から携帯への料金をよく見ます。携帯→携帯の場合は同じプロバイダー同士(Alditalk, Base, Arcor, Congstar, etc.)のフラットレートも当たり前になってきたので,他社への料金を調べるか,全モーバイルへのフラット料金をチェックします。
ヒント 2)フラットレート(使い放題)は心地良く響きますが,日本など国外へのフラットレート料金パックが得かどうかについては,毎月の使用時間を概算で求められることをお奨めします。おおよその目安として,一ヶ月に2-3時間以上の通話がトクの分岐点になります。

各プロバイダーや仲介会社の通話料金比較がリアルタイムでできるサイト
>>> billiger-telefonieren

主にスマートフォンやモーバイル通話に関する最新情報が得られるサイト
>>> connect


 

以上,別に新しい情報などではありませんが,携帯電話があるので固定電話は不要なのでは,とお考えの人たちの参考になれば幸いです。