donald trump w640資金が豊富にあり,メディアを制していたイタリアのベルルスコーニが首相になったとき,驚いたメディアは少なかったと思いますが,公私にわたるスキャンダルが次々に明らかになっても首相の座を守り続けている状態に対してドイツメディアは「なぜイタリア人はベルルスコーニを支持するのか,ベルルスコーニのどこをイタリア人は買っているのか,分からない,とても不思議だ」という論調が多かったのを記憶しています。

ヒット商品の広告と同じ方法でトップに上り詰める人たち

古い話ですが,フィリピンのマルコス大統領夫人が,国と国民を率いる言葉など何もいわず,自分の豪邸や数千足の高価な靴が並んだ棚を見せびらかし,日本の演歌のような歌謡曲を歌うだけで,多くの国民の支持を得ていた状況に似ているような気もします。

少なすぎる,信頼できるメディア

Brexit に関しては,国民投票が近づいた1-2ヶ月前からメディアで毎日のように第一面で取り上げられるようになって初めて僕は注意を払い始めました。
その頃もメジャーなメディアは,特にボーリス・ジョンソン前ロンドン市長のキャンペーンに対して,「EU担当のジャーナリストだった頃から事実に基づかないEU批判の記事を長年執拗に書き続け,英国民を扇動する姿勢はあんまりで,非常に下品だ」と評し,また,Brexit 国民投票の数週間前ごろから状況が緊迫してくると,EUやEU加盟国の代表は投票後に英国から別途交渉を投げかけられるを避けるためか,「EUを離脱したら,再び入ることはできませんよ,現在のEU規約は英国に対して全て無効になり,各国との別途交渉もEUの合意がなければありえませんよ」と英国に明示していたにもかかわらず,ご存知のような結果になりました。

マイケル・モーアが警告  - 「トランプは勝つよ」

そして海の向こうではトランプが予想に反して大統領候補になったのを前に,ヨーロッパのメジャーメディアは「なぜ? 分からない,不思議だ!」と,いまだに一致した理由を見つけていないように思われます。まぁ,多くのヨーロッパ人は,大統領選挙にあまりにも莫大な金が動き,1年間という長い貴重な期間がショー・エンターテインメントのような興奮だけに費やされる,アメリカという国に対して疑問を抱いていると思います。
これほどまで,少なくともヨーロッパのメディアではトランプ氏に関する肯定的な意見は皆無にもかかわらず,前進は続いています。

しかし,一見,社会の動向を把握しているようなメジャーメディアや品行方正な人々は,大多数である一般の人たちの感情を理解しているのでしょうか?
僕はアメリカのメディアもイタリアの雑誌も知りませんが,ひょっとするとベルルスコーニ,B. ジョンソン,トランプなどのような人たちを賛辞しているメディアの方が実は数の上では多いのかも知れません。

プログラム提供元: CComment