ronaldo zidane real madridやはり最終戦だから見よう,と思ってテレビをつけたら,もう1対1になっていました。ぼくはサッカーファンでもないし,詳しくもないのですが,ジィダンはドイツ開催のワールドカップの時に初めて知り,あの頭突きのシーンを見て直感的に感情移入 して以来,彼のひそかなファンになっています。
また,ヨーロッパで一番好きな国,ポルトガルの英雄ロナルドもいるので,何となくレアル・マドリッドを応援していたチャンピオンリーグでした。

話がそれますが,自慢してよければ,2006年のワールドカップのとき,デビット・ベッカムがいたイングランドチームの練習場所は我が家の裏にあった公営スポーツ広場,そして彼らが宿泊していたシュヴァルツヴァルト高山街道のシュロスホテルは家の窓から(映画「天国と地獄」のような感じで)いつも山上に1軒だけ目立つ,真正面に見上げる場所にありました。

金持ちの居所は山上という連想から,さらに話がそれますが,リオ・デジャネイロは逆らしいですが,多くの都市では高台に裕福層が住んでいます。マドリッドに長年住んでいる従姉妹を訪問したとき,英国人のご主人が言うのです。
「あの山上に大きな館が1軒あるんだけど見えるかい? パコデルシアの家だよ。憎らしいなぁ,でも羨ましいよね。いつかあんなところに住めるようになりたいと本当に思うよ」

さて,今日書こうと思ったきっかけは,最終的に大差でレアル・マドリッドが勝った後,テレビ解説者オリヴァー・カーンが語っていたジィダンについてです。
レアル・マドリッドの勝算が高いと思われていたにもかかわらず,1対1でハーフタイム。翌日の新聞にはジィダンの励ましのひとことでレアル・チームに気合が入ったことは書かれていましたが,それほどことは簡単ではないはずです。ユヴェントスの方が「行ける」と思って盛り上がっていたはずですから。

オリヴァー・カーンは解説します。

ジィダンが監督になる前,僕は初めて会ったんだけれども,遠慮がちを通り越してとてもシャイな人だったから,こんな人が監督を勤められるのかなぁ,と思ったよ。でも,これまで立派にこなしてきた。そして今日のハーフタイム。こんなときは大変だよ,とてもむずかしいと思う。でも,彼は自分でも選手としてチームを引っ張りながら似たような経験を幾度もしているから,こういうときの選手の気持ちをよく知っているんだ。頑張ろうという気持ちと不安が混ざっていることを知っているんだ。だから,ジィダンだから言いえたし,選手たちもそれをよく理解した,さすがだよ。
ベッケンバウアーを思い起こさせるね。彼も人間として選手に信頼され,それが監督としての彼の大きな素養だったからね,ジィダンも似てるよ。

名前は忘れましたが,試合後のスポーツ番組で別のドイツ人のサッカー選手もジィダンをベッケンバウアーと重ねて褒めていました。
オリヴァー・カーンは,ジィダンが何を言ったか明かしませんでしたが,翌日の新聞に載っていました。
「君たちを信頼してるよ,ただただ,プレイして,プレイして,プレイしまくればいいんだ。」

試合の後半,ぼくでさえ,前半にも増してレアル・チーム選手全員の動くスピードが違うのが分かった。
ユヴェントスは,1点を得られた後,常に遅れて付いていくだけだった。
そして,後半は完全にレアル・マドリッドのペースで終わった。

ぼくはサッカーのことは分からないけど,ドイツにいるせいか,ブンデスリーガの監督が成績によって入れ替わり立ち代りしているニュースは毎日のように耳に入る。監督の資質というのは,もちろん日ごろのトレーニング,出場選手選び,そして戦略にあるのだろうけれども,最も大事な瞬間に選手たちの心を動かす,選手からの信頼と選手たちに対する信頼の上に築かれた,直感的な才能があるかないかで大きく異なることを知った。

プログラム提供元: CComment