barack obama 1オバマさんが大統領に立候補する前,氏の自伝を身内にプレゼントされました。インドネシアでの幼い頃の想い出,シカゴでソーシャルワーカーとして働いていた頃の苦労,ニューヨークやケニアに初めて行ったときの出来事や考えたことなどが飾り無く素直に書かれ,また社会の下層からの視点で建設的な改善に少しでも取り組もうとする姿勢が自然に伝わってくる内容にとても感銘を受けました。
しかし,立候補する前にドイツに来て,ベルリンのブランデンブルク門でのスピーチを希望していることを知り,なぜか「オバマよ,お前もか」というような気持ちになり,ややがっかり。
そして,大統領になったことは歓迎しても,このアメリカのあまりにも大きい熱狂ぶりからは,素直に喜べない虚構しか感じませんでした。

ちょうどその頃,80歳を過ぎた知り合いのドイツ人婦人に「オバマさん,どう思いますか?」と聞くと,「すてきねぇ!」。僕はびっくりして,理由を尋ねると,誠実そう,正直そう,真面目そう,聡明そう,そしてハンサムという言葉などで賞賛していました。
そしてテレビを見ていたら,オバマがドイツ人だったら首相になって欲しいか,というアンケートで,何と9割近くの人が「Ja(はい)」と回答したのです。オバマ氏のことをドイツメディアがその頃,どのように報道していたのか,新聞雑誌を読んでいない僕は知りません。しかし,アンゲラ・メルケルを大きく引き離した世論は,僕にとって驚くべき結果でした。

その後,オバマ大統領はかろうじて再選。ドイツメディアは新たに同じ問いを投げかけました。ほとんどのかつてのオバマファンは離れ,オバマ・ドイツ首相を望む人は2割以下でした。
米国内以上のオバマ賛同者がいた同じドイツで,わずか7-8年の間に米国よりも低い評価を受ける人になったのです。

オバマ氏が変わったのか,人々が正しく理解していなかったのか,オバマ氏の政策で失態が多かったのか,それとも過大評価されていたのか,はっきり言って分かりません。
ただ,自分を含め,ほとんどの人たちが普段のメディア報道や解説にほぼ完全に影響を受けっぱなしなのは事実のようです。

怒涛のような難民の流入を1年間実体験したドイツの首相,アンゲラ・メルケルさんの国民の支持率は現在3割以下にまで落ちています。
しかし,これについては僕のような人間でも,すでに1年前にはっきりと予想していた結果です。

プログラム提供元: CComment