通信事業者と回線の選び方   

ドイツの新たな住居では,電話・インターネット回線を提供している通信業者とサービス内容を調べる作業が欠かせませんが,これが結構大変  

ipad 640ドイツの電話,インターネット,テレビ

イツ国内で活動している移動体通信事業者は3社あります。というか3社しかありません。
ドイツ・テレコム,英国の多国籍企業ボーダフォン,そしてスペインの通信会社テレフォニカ傘下のO2です。
基本的には大きな差はないので,テレコムにしようか,ヴォーダフォーンのほうがいいか,ぐらいの軽い考えで決めても,別に後悔するほどの失敗は起こりません。

ただ,一旦契約すると,最低契約期間は24ヶ月,その後も「3ヶ月前に解約が行われなかった場合は自動的に12ヶ月の延長」という契約条件が標準になっていますので,初めての契約の際は事業者の選択がとても大事です。

同じ事業者に留まる限り,内容の変更は結構融通が利くようですが,それでも家族で,テレビやインターネットから,家族メンバーのスマートフォーンの無線LAN,さらにご主人の出張や家族でも欧州旅行時のローミングなどまで考えると,事業者が提供する全込みサービスよりも,プリペイドなどいくつかを組合わせたほうが得であることも考えられます。

さらに最近は,固定電話は不要で,テレビも見ない若い世代が増えている一方,スマートフォーンだけでいいという人たちやシングルにとっては別にアパートに電話回線を引かなくてもいいかもしれません。家庭ではテレビやビデオのみを見ているシングルも多いこともあり,提供会社もサービス内容や料金体系を多様な嗜好に合うように度々変更しています。

 テレコム,ボーダフォン,O2 の基本サービス料金と内容の比較

ドイツの高速回線と光ファイバー

インターネット接続が欠かせないような生活をしている人たちにとっては,光回線が自宅まで来ているかどうかが最初の関心になるはずです。
敷設料金だけではなく,工事期間も長いため,2012年ごろから開始されたにもかかわらず,光回線を享受できるのはドイツ全土でもまだ限られた地域です。
しかし都市が優先というわけではなく,地方の田舎でもローカル会社の投資計画や住民の希望の高さによって光回線が届いている地域もあります。
また,光回線は料金も高いだけに,インターネット利用でストレスを感じない範囲での,割安且つ高速の別の回線として,高速ケーブル,高速ADSL,ハイブリッド DSL/LTE などの選択肢があります。

光ファイバー回線を提供している通信業者

ケーブル回線を提供している通信事業者

antenna w640テレビだけではなく,インターネットも電話もケーブルで行え,高速且つ料金も割安なことから多くの利用者がいます。
特に,そもそも電話回線がない住居に新たに電話回線を引くためには必ずテレコムが行いますが,ケーブルがすでに敷かれていたら電話回線不要で電話通信を行えるため,そういう人たちにとって最初の選択は,電話回線を新たに引くメリットがあるかどうかになると思います。

すべてケーブル回線を介して行うので,電話も,標準の電話モジュールジャック(テレコム回線)は不要
ディジタル・ケーブルテレビ放送,ブロードバンド・インターネット,電話回線などを提供
ドイツ国内には多くのケーブル会社がありましたが,現在は(恐らく)全社が下記の3社のいずれかの傘下となっています。

Unitymedia

ノートライン・ヴェストファーレン州,ヘッセン州,バーデン・ヴュルテンベルク州で活動しているケーブル専門会社

Unitymedia

Vodafone Kabel

2015年にケーブル事業に参入したヴォーダフォンは一気にドイツ最大のケーブル会社になりました。
Unitymedia の領域である上記3州を除いたドイツ全土でサービスを提供しています。

Vodafone Kabel

PYUR

ドイツ全土で上記と同じサービスを提供していますが,個々の要望に応じたサービス内容を組合わせることができます。
たとえば,電話線もインターネットも要らないし,テレビの視聴においても録画や時間差視聴も不要だけど,ディジタルテレビ番組のみを見たいという人たちは140チャンネルで月額10ユーロ,というパックなどがあります。

PYUR

 

ドイツ国内の固定電話通話は無償フラットが当たり前

ISDNを含む電話回線という線は廃止され,今年2019年からはアナログ電話は全く利用できなくなると思われます。電話はすべてインターネット経由。そのように固定電話は不要になってもなぜか料金は安くなりません。
ですから,顧客獲得のために通信会社がいろいろな魅力的なパックを揃えているように見えますが,要は回線だけ,そしてその回線を多様な目的で用いられる無線LANルーターだけの利用料金なのです。おそらくすべての通信会社がドイツ国内の固定電話への通信は使い放題のフラット料金を提示していると思いますので,もはや固定電話フラットは宣伝にもならない当然のこと,使っても使わなくても何も変わらないのです。

ドイツには,ドイツテレコムの回線の借家人としてのネット提供企業(仮想移動体通信事業者)を含めると数多くの会社がありますが,一般家庭用のDSL通信網を提供しているのは,ドイツテレコム,ヴォーダフォーン,O2,1&1の4社,ケーブル会社ではUnity Media ヴォーダフォーン,easyの3社が占有しています。

euro network w640モバイル通信(携帯電話)網の市場占有率(2017年)

E-Netz(O2, E-Plus)    8.0%
D1-Netz(Telekom)   36.0%
D2-Netz(Vodafone)  26.0%

モバイル通信(携帯電話)会社の顧客数(2017年)

1. O2(4434万人)
2. Telekom(4263万人)
3. Vodafone(3067万人)

合計で約1億3千万の携帯電話回線がドイツ国内で利用されていますが,2016年以降はあまり増えていません。