フリートリッヒ浴場の愉しみ方

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ーロッパでも東欧などには結構温泉がありますが,日本人が温泉や浴場という言葉から想像するイメージと異なっていることは,いろいろな人たちから聞いたり読んだりして,多くの人はご存知だろうと思います。

南ドイツのバーデン・バーデンにあるローマ浴場(正式名はフリートリッヒ浴場)も同じで,純粋の沸き湯の温泉には違いないのですが,「温泉」とは呼べない,そんな施設です。

広告写真やWEBサイトなどで紹介されている「バーデン・バーデンのフリートリッヒ浴場」の写真を見ると,とても豪華な感じと「混浴」というイメージが強調され,特に観光客の場合,「話の種に」と訪れる人が多いような気がしますが,肩を張らずにいくと本当はゆっくりと心身ともに休める時間を過ごせるはずです。

多くの紹介記事や写真,そしてブログなどの意見は嘘ではありませんが,現実に沿わないイメージを抱いていただかないために,ちょっとひとこと

- バーデン・バーデンのフリートリッヒ浴場は温泉ではなく,サウナです。
- サウナですが,汗を思いっきり流した後のビールを楽しむためでもありません。
- 浴槽もありますが,日本の温泉でもかなり低温度に属する「ぬるま湯」です。
- フリートリッヒ浴場は,ローマ浴場でも,豪華スパでも,広いサウナでもありません。
- フリートリッヒ浴場は混浴ですが,浴槽に男女がじっと浸かるわけではありません。

ですから,せっかちな人や熱い湯が好きな人は楽しめないかも知れません。

豪壮な建物全館を利用したバーデン・バーデンのフリートリッヒ浴場。玄関に足を踏み入れると豪華で広い印象を抱きますが,中に入るとそれほど広くもないので,あまり人が多いと心も落ち着きません。
それで,多くの人が訪れる時期や時間帯を避けた方がいいと思います。
週末(金土)やドイツの祭日にはバーデン・バーデンを泊りがけで訪れる人たちが多いので,フリートリッヒ浴場も込み合います。
もちろんある程度いっぱいになると,管理側では入れる人数を制御しますが,それでも静けさが取り得のフリートリッヒ浴場が,人と話し声でざわめき始めると休むどころではなくなります。
ですから,観光客の場合,できるだけ平日に行かれることをお奨めします。
また,混浴というか,男女が裸で,というのはあまり気にしなくもいいと思います。
実は気にするほど,明るいわけではなく,湯気も立っているので,はっきりとした人の姿が見えたり,見られたりすることはあまりないのです。
また,パンフレットの写真のような豪華さはありませんが,よく見るとディテールに凝った内装で,とても高価な材料が使用されています。
そして,入り口ではサウナ部屋の順番のコースや滞在時間などを説明されますが,気にすることはありません。従う必要もなく,引き返したり,繰り返したりすることも全く自由です。それで,一部屋に人が多くいるような場合,次の部屋に行って後で戻って来てもいいわけです。また,自分に合った,温度や湿度の高さの部屋で長い間ゆっくり過ごされたらいいと思います。

玄関に入ったら

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正面玄関に入ると左手に料金所があり,ここでコースを選んで入場料を支払います。
fb chipkey 1腕に付ける腕時計状のキーは,ロッカーおよび出入り口のキーの役目を果たすと共に,購入したコースが保存されたチップが入っています。
これにより入場時刻だけではなく,例えば,マッサージ師はマッサージ入りコースの人を見分けることができ,2回マッサージをしてもらおうと思ってもバレてしまいます。
そして,規定時間を超えた場合,出口で超過の支払い料金がキーのチップで催促されますので,支払わないと外に出られません。
ただ,超過料金は微々たるものですので,個人的には,入ったら時間を忘れ,居たいだけ休みたいだけ過ごされたほうがいいと思います。

写真のような入り口から階段を上がり,男女別々の日は,女性は右手,男性は左手の階段を上がったところが浴場の入り口となります。男女混浴の日は,どちらでも構わないのですが,人が多い場合は案内係りに入り口を指定されることもあります。
また,エレベーターも入り口の右手奥にあります。(ドイツの1階は日本の2階に相当しますのでご注意!)

ぜひ利用したい入浴後の休息

fb restingroom txt特に日本人は滞在時間が短く,入浴が終わると,あわただしく外に出る方が多いようですがもったいない話です。
簡易ベッドが置いてある薄暗く静かな場所で浅い眠りの快感を愉しむ右翼,天井が高くアールデコ風の内装が感じられるユーゲント様式の広い部屋で,ロングチェアーに収まり,お茶や水を飲むなり読書を愉しむなりして過ごせる左翼,個人的にはここの締めがないとフリートリッヒ浴場に行った甲斐はないのではないかとまで思っています。

更衣室で裸になったら

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腕時計状のキーを入り口の指定ポジションに少し押し付けるとロックが解除されて中に入れます。男子用入り口は右側,女子用は入って正面に着替え場所とロッカーが並んでいます。
空いている更衣室を探します。少し押して開くようだったらどこでも構いません。
中に入ったら,右左(前後)のロックを中から閉めます。更衣室では,反対側から裸で出ることになります。つまり,ここが着衣不可,土足厳禁の境界となるわけです。大きなバスタオルが更衣室またはロッカーの中に置いてあると思いますが無い場合は,衣服をロッカーに入れてから裸のまま入り口に数歩進むと係員がいますので,そこでもらうことになります。(最初は恥ずかしい感じがすると思いますが,すぐに慣れるはずです)

fb chipkey 3裸のまま,衣服と靴を持って目の前の空いているロッカーを探します。衣服を入れて閉め,腕時計キーでロックした後,しっかりとロックされていることをチェックします。
自分のロッカーの番号をお忘れないように!

入るとすぐにスリッパが並んでいますので,適当にどれでも取ることになりますが,その前にまず目の前のシャワーを浴びます。水しか出ないシャワーもありますので,冷水が苦手な人はご注意。
トイレもシャワーの横にあります。
また,ここの浴槽は非常に冷たい冷水です。サウナを一回りした後,またここに戻って来ますので,ここの冷水浴槽は温まった身体に「心地良い」ショックを与えるためのものです。それで,今入ると自殺行為です。

自由に廻りたい17ヶ所

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廻り方や時間,そして各部屋の特徴を入浴前に説明されるかも知れませんが,まぁ一応の推薦だと思ってください。

各部屋の廻り方:

fb shower txt1) シャワー (5分)
大きなシャワー口と水量で,身体の準備を整えるウォーターマッサージ

fb sauna 1 txt2) 温風室 (15分)
シャワー室の次の最初の部屋。54度なので,裸でも暖かいなと感じながら,しかし汗は出ないので心地良い

fb sauna 2 txt3) 熱風室 (5分)
いわゆるサウナ。68度なので数分後には汗がタラタラ。数年前の改装でマジョリカ陶器のタイルを張り詰めてあり,贅沢な印象。砂時計もあるので時間を測れます。

fb shower txt4) シャワー (5分)
ここでも,これからも汗をかいたらシャワー,という順番を繰り返します。

fb massage 2 txt5) 石鹸ブラシ マッサージ (8分)
オプションのマッサージなので,最初に料金を払っていない人はパス。

fb shower txt6) シャワー (5分)
マッサージ室にあるシャワーで,ブラシマッサージで泡一杯になった身体を流します

fb dampf 1 txt7) 蒸気浴 (10分)
サウナです。タオル持込み不可。ざぶとん有り。上の段ほど温度は高くなります。

fb dampf 2 txt8) 蒸気浴 (5分)
隣りにある,やや温度の高い蒸気浴。上の段ほど温度は高くなります。

fb center txt9) 温水の浴槽プール (10分)
温泉と云えないこともない大きな浴槽。36度なので日本の温泉よりも低い温度です。

fb dome txt10) ジャグジー浴槽 (15分)
34度で水温は高くありませんが,ジャグジーなので気持ちよく,いつまでも居たい感じです。
人気が高いので人が何人もいたら,まずパスして後でまた行きましょう。

fb-kuppel w400 txt11) 丸天井下の円形プール(5分)
フリートリッヒ浴場のハイライトです。写真のような輝きはないかも知れませんが,ゆっくり浸かりながら17メートルの高さの丸天井を眺める気持ちは格別。
男女別の日でも,ここだけは混浴になります。

fb shower txt12) シャワー (5分)
身体を流す自分のための目的もありますが,プールを汚さない他人のためでもあります。

fb kaiserbad txt13) 冷水の浴槽
18度らしいですが,もっと冷たい感じです。時間は好みに応じて。

fb restingroom txt14) 身体を拭く
すべてが終わった後です。また戻ることは出来ません。

fb massage 2 txt15) クリーム マッサージ (8分)
オプションのマッサージ。身体中にボディーローションを塗ってさする感じですが,すぐに終わります。
このオプションを取っていない人には,ローションが用意されているので自分で塗ることができます。

fb restingroom txt16) 休憩室 (30分)
裸の身体にタオルをぐるぐる巻きにされ,横になります。暗い静かな部屋なので寝込んでしまいそうです。
女性サイドというか,右側から入った人だけが利用できる部屋です。

fb restingroom txt17) 読書室 (30分)
別に雑誌を読まなくても,無料のソフトドリンクまたはお茶を飲みながらロングチェアーでゆっくりできます。
男性サイドのみにある部屋です。

注)女性側にある休憩室と男性側にある読書室との往復は理論的には可能で,受付では「自由です」と云われますが,実際はむずかしいです。メンバーの人たちはバスロブを持っているので,外に出て反対側に行けますが,一般客は大変。
それで,終了後にどちらで休むかを決めてから,それに沿って入り口を選ばれたら良いと思います。
ただ,それが可能なのは,混浴の日だけですが・・・

身体だけではなく,心も解放

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簡単に云えば,写真のような暖かい部屋で少し横になって休み,身体が温まってサウナに入る準備が整ったら隣りの次のサウナ室に移り,適当なときに出て,また休む,またはマッサージコースの人は次の部屋で全身ブラッシング・マッサージを受けます。男性マッサージ師にあたるか,女性マッサージ師にあたるか分かりませんが,通常は顧客が男性の場合は女性マッサージ師,女性の場合は男性が対応という場合が多いようです。

マッサージを受けない人は次の蒸気モクモクの部屋に入ります。この部屋に入る前にタオルは取られてしまいます。つまり,ここからは完全に裸で動くことになります。
男性の側では次に浴槽があり,温度は低いながらも日本の温泉というか温水プールに裸で入る感じになります。女性の側には浴槽の横にジャグジーもあるので,お奨めです。もちろん男性側にも少し後にジャグジーがあります。

高い丸天井のプールが見えると中央部分に来たことが分かります。これから先は,右翼・左翼共に似たようなサウナ部屋に続きますので引き返しても構いませんが(男女別の日は引き返ざるを得ません),男女共同の日は反対側の入り口まで行くことができます。実際、混浴の日は男女ともすべての箇所を廻っている人が多いようです。
蒸気サウナやプールなどに行った後,再び温風室で休みたい場合など,新しいタオルをもらえますので,遠慮なく係員に頼んでください。

最近は中国の人なども増えてきましたが,それまではアジア系では日本人が一番多かったためか,日本人は恥ずかしがることを知っているのか,浴場内のサービス係員は日本人に愛想がよく、日本語で挨拶する人も何人かいます。
従業員ではドイツ人は少なく,東欧系の人が多いようですが,気のせいか女性従業員の方が親切な雰囲気です。

安全性に問題はないと思いますが,やはり何から何までロッカーに預けることになるため,貴重品はホテルの金庫なりに入れてきた方がいいかも知れません。


営業時間

9.00 - 22.00 (終了時間の2時間前まで入場可)

年中無休
* 12月24日/25日は休業,12月31日は20時まで
臨時休業および営業時間に変更があった場合の通知ページ: >> Friedrichsbad

男女別々の日: 火,水,金,日祭日,2月14日
男女共同の日: 月,木,土

コース別の料金(1名)

BASIC: 25 €
ブラシマッサージなしの標準コース(3時間)

WELLNESS: 37 €
ブラシマッサージ付きウェルネスコース(3.5時間)

LUXUS: 49 €
ブラシマッサージおよびクリームマッサージ付きデラックスコース(4時間)

LUXUS Plus: 59 €
ブラシマッサージ,クリームマッサージ,および軽食・ドリンク付きデラックスプラスコース(4時間)

* ブラシマッサージのオプションとして,蜂蜜を用いたピーリングも提供


10枚綴り券(ブラシマッサージなし: 3時間): 217.50 €
10枚綴り券(ブラシマッサージ付き: 3.5時間): 337.50 €

グループ料金(10名以上の一括支払い)
ブラシマッサージなしの一名ごとの料金(3時間): 21.75 €

オプション:
ブラシマッサージ,蜂蜜ピーリング,クリームマッサージ: 各12 €
ドリンクとフルーツサラダ: 8 €

延長時の追加料金: 0.50 € (10分あたり)

料金に含まれるもの:
タオル,スリッパ,石鹸,ボディーローション込み
付加価値税込み料金

14才以下の子供は入場不可 (1.5-12才の子供には預かり所あり)

注)キーを紛失した場合,30ユーロ前後の補償額を請求されます

詳細情報
>>> Friedrichsbad (英独仏語)

Friedrichsbad
Römerplatz 1

76530 Baden-Baden
Tel.: +49 (0) 7221 / 27 59 40
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