Sushi, Sake & japanischer Lifestyle

デュッセルドルフと日本(人)

デュッセルドルフには多くの日本人が住んでいるらしい,というのはドイツ人にはもちろん,広い欧州でも何となく知れ渡っています。と同時に,デュッセルドルフ中央駅前から続くイマーマン通り一帯は日系企業・団体および官公庁が集まっている丸の内界隈のようなエリート意識も少し漂う日本人街でもありました。ありました,と過去形になるのは,イマーマン通り沿いのビルに入っていた日系企業・商社の多くが家賃が安くて広い事務所を求めてハンザアレーや周辺都市に移転,そしてエリート日本人街の顔だった Deutsch-Japanischer Hof からキャノン,三越,日本書店,日本商工会議所,日本総領事館などが去って有名無実となった独日ホーフ(ホテルニッコーは日航からは離れても最後の砦のごとく頑張っていますが)はそろそろ名称を変える時期ではなかろうかと思うからです。

日本食レストランとドイツ人の食習慣の変遷

しぶとく生き残っているのは飲食業。大衆的な中華料理は多くのドイツ人が馴染んでいますが,日本食はエキゾチックというだけではなく高価。社用族に頼っていた日本食レストランはバブルの崩壊に併せるように消滅しました。しかし考えてみると,ちょうどその頃から,非常に限られた人たちの対象だった日本食が大衆化し始めたような気もします。また,外食という習慣はほとんどなく,日暮れと共に帰宅していたドイツ人の時代は変わり,毎晩わんさと街中で飲み食いする新世代も大きな役割を果たしています。

そんな中,デュッセルドルフに限りませんが,寿司・ラーメンに押され,「食」の中でも日本食は,ガストロノミー経営者にとっては儲ける食として,一般市民にとっても「おいしい食」として海外で地位を確立しました。
日本食ファンが増えると彼らの舌も肥えてきます。
それと共に,日本食についてもっと知りたい,と思い始めている人たちが増えているのも本当かもしれません。

デュッセルドルフ観光局企画の "Little Tokyo" 市内観光

デュッセルドルフ観光局は,デュッセルドルフを訪れる観光客やデュッセルドルフ市民の趣味趣向を考慮して,時代の傾向を取り入れながら多様なデュッセルドルフ観光ツアーを企画しています。
そういうわけで4月13日から始まるのが,イマーマン通り周辺の徒歩ツアー "Little Tokyo" 散策。ホテルニッコーからスタートする2時間の徒歩ツアー(ドイツ語)では,デュッセルドルフの「ニッポン」をはじめとする「日本」の紹介を交えながら,書店,ベーカリー,茶屋,寿司屋などを廻ります。

パン菓子(ベーカリーマイハート),日本酒(京都),緑茶(ANMO),寿司(丸安)での試食込みの,まさに日本の「食」紹介ツアーなので,知り合いのドイツ人などにお奨めかもしれません。

毎月第2土曜日: 10:30 - 12:30

催行予定日:
4月27日, 5月11日, 5月24日 (デュッセルドルフNRW日本デーのため金曜催行)6月8日, 6月22日, 7月13日, 7月27日, 8月10日, 8月24日, 9月14日, 9月28日, 10月12日, 10月26日

料金: 26 Euro(大人), 13 Euro(子供)

申込み(デュッセルドルフ観光局)

 

珠玉の日本PRマネージャー藤原さんと茶文化をアピールする土橋さん 

単なる徒歩ツアーでも観光ガイドでもない,中身の濃さと質の高さを示す案内役は藤原夫人(上の写真の中央)。70年代に日本留学を終えた後,デュッセルドルフの日系企業に就職。すぐに社長秘書というトップの座に収まり,数社で管理職も勤められたドイツ人女性。日系企業の人たちはもとより,数多くの独日企業との交渉などの中でドイツ人と日本人,そして両文化を隅々まで知り尽くしている人の言葉からは,日本人街や日本食の案内に留まらない見識の深さが感じられます。

定年を迎えた後,自分の知る「良き日本」をドイツ人に,そして「生のドイツ」を日本人に紹介できるような活動を探しておられたそうです。
でも本当を言えば,自ら「私は半分は日本人」という藤沢夫人のような聡明な親日家は困るのです。
ドイツと日本の違いを深く知っているだけに,日本や日本人の特徴を何もかも特長あるいは魅力として説明し,ドイツ人を見事に納得させてしまう論には,実際「ちょっと違うんだけどなぁ」とこそがゆい感じもしてしまいます。

いずれにせよ,この "Little Tokyo" 散策ツアーは,「デュッセルドルフの日本」に馴染みのない人たちのためのドイツ語ツアーなので,日本人の参加者は少ないと思いますが,藤原夫人は日本人の要望に応じた「デュッセルドルフ散策」を日本語で案内することも考えておられるようです。乞うご期待!

Teeprobe mit Motoko Dobashi w1200ところで,パートナーと共に「お茶」の専門店 "ANMO" で起業して1年にも満たない土橋さんは,ミュンヘンで学んだ芸術家らしく,優れたセンスの持ち主。なぜお茶の道に入ったのかは聞きそびれましたが,従来の商売人とは一味異なった角度から日本茶の魅力を売る新世代といえるような気がします。

ANMO ART/CHA
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