ドイツの電話回線の概要

 

old phone w640ドイツ国内で活動する主要3社

イツ全土の電話回線(ISDN)を所有していたドイツ・テレコムが2003年以来,徐々に民営化されるに従い,自由化されたドイツ通信市場に多国籍企業や海外の大通信企業が進出して来ました。
モーバイル通信が主流になった現在,テレコム(ドイツ),ボーダフォン(多国籍企業/英国),そしてO2(テレフォニカ/スペイン)の3社のみが現在ドイツ国内で活動している通信事業者です。

もともと国営企業として唯一の通信事業者だったテレコムが100年以上に渡り,ドイツ全土の過疎地まで回線を敷いてきた歴史から,ドイツの電話回線のカバー率はドイツ・テレコムは100%ですが,ボーダフォンやO2は費用に対して利益の少ない過疎地はカバーしていません。

しかし,ドイツ・テレコムには,他の電気通信会社からテレコム所有の電話回線利用の希望があれば提供する義務があるので,ボーダフォン,O2,およびユナイティッド・インターネット社(United Internet AG)などは自社の回線網を持たないドイツ国内の地方でも,テレコムのテナントながら自社名で提供しています。

そのような状況ですので,現在のところ,ドイツ全土をカバーする最も緻密な回線網と最も多い無線LANホットスポット,そして最も広範囲な LTE 網を提供しているのがドイツ・テレコムですが,最も高い料金体系になっているのもテレコムです。
また,ドイツの電話回線の監視・規制を管轄しているのは,連邦ネットワーク庁(Bundesnetzagentur)です。

ドイツのモーバイル(携帯電話)回線

基本的には上記の3社が所有する,D-1 ネット(テレコム),D-2 ネット(ボーダフォン),O2 ネット(O2)に分かれていますが,5万人以上の住民の自治体では100% LTE が利用されています。
ISDN網は2018年末を以って廃止されました。
因みに,現在話題になっている5Gは2020年の完備を目処に工事が進められています。

 

logo telekom wh300ドイツ・テレコム(Deutsche Telekom AG)

ドイツ・テレコムは,国営ドイツ連邦郵便の民営化に伴い,1995年に郵便部門のドイツ・ポストと電気通信部門のドイツ・テレコムに分割されて設立された民間会社ですが,現在では欧州最大の電気通信会社に成長しています。
ただ,民間会社とは云え,ドイツ連邦が未だに32%の株式を所有しているので,ドイチェ・バーンをドイツ国鉄とも呼べるように,ドイツ・テレコムは国営電気通信会社とする見方もまんざら間違っていないと思います。

logo vodafone wh300ボーダフォン(Vodafone D2 GmbH)

2000年に製鉄・機械製造・モバイル通信業の老舗大企業マネスマン(Mannesmann)を1900億ユーロで買収し,歴史上最大のM&Aを行った英国企業ボーダフォンは,これによりアーコア(Arcor)所有の全回線を得て,その後も都市間の主要回線などを主に増強しています。
ボーダフォンは当初からLTEによるネット回線を目標に置き,ADSL利用者がLTEに移転しやすいような戦略をとっています。

 

 

logo unitedInternet wh300ユナイティッド・インターネット(United Internet AG)

ドイツ(MOntebauer)を拠点にグローバル活動しているネット専門企業ですが,ユナイティッド・インターネット社と言ってもピンと来ない人のほうが多いかも知れません。プロバイダーの1&1,ウェブサービスのGMXやWEB.de などはご存知の方が多いと思います。特に1&1は低料金のプロバイダーとしての広告を続けた結果,大きな知名度を獲得しました。2008年に Jimdo(WEBサイトビルダー)の株式の30%を取得して以来,1&1 は Jimdo とドッキングした格安WEBプロバイダーにもなっています。

 

 

logo telefonica wh300テレフォニカ(Telefónica Germany GmbH & Co. OHG)

テレフォニカはスペインの電気通信企業体ですが,携帯電話のO2,Blau,Alice, Base,Fonicなどのブランド名で活動しているので,実はドイツ最大のモーバイル回線キャリアです。
主にヨーロッパに活動範囲を絞っているテレフォニカですが,スペイン語圏という特長を生かし,南米でも "Movistar" および "Vivo" というブランド名で大きなシェアを獲得しています。

 

 

■ 都市を除くと,まだまだ低速通信のドイツ

ところで,現在最高速といわれるグラスファーバーですが,ドイツ国内では都市間を結ぶ主要幹線のみに使用され,道路から家屋・建物までの回線はDSL,高速通信のインフラ整備の必要性が国会で主要テーマとなっている所以です。 

電話が消える - All IP Net

電話の通信は,固定電話にしろ,携帯電話にしろ,電話機器を介して,という時代は終わりそうです。2019年中にもドイツ全土の回線がIP(インターネット経由)に切り替えられると,VOICE(音声)機能が付いている機器であればすべて電話の役割を果たすようになります。

■ アナログ電話,ISDN回線は廃止

ドイツ・テレコムはアナログ電話およびISDN回線を2018年末を以って廃止,すべての固定電話回線がインターネット電話(IP/SIP)に切り替えられました。
多くのルーターに付いているアナログ電話用の挿入ソケット2個を介したアナログ電話機が利用不可になることを心配していたのですが,なぜか現在でも問題なく使用できます。理由は定かではありませんが,新たな電話機の購入を考えている人は,やはりディジタル電話機(VoIP電話)にすべきでしょう。

ヴォーダフォーンも2019年中に切り替え予定とのこと。

ドイツ・テレコムの利用者でなくても,携帯電話回線を主とした,料金,カバー率,速度(周波数)などが通信事業者や星の数ほどある格安携帯電話回線ディスカウンターを選択する基準になるはずです。

アナログ電話廃止に伴い,いくつかの進歩(?)も予告されています。そのひとつに外出先からでも,自宅・事務所の固定電話の番号にかかってきた電話を受けることができるようになります。
これは僕も長年望んできたことなのでとても歓迎です。
また,記憶が定かではありませんが,10年ほど前は1回線で10個の番号を無償で得られたのに,数年前には5個になり(それ以上は有料),2019年からは1回線3番号に変更されるようです。

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