特設大型スクリーンで体験する「さくら」

Japan Tag DMT SAKURA w800Kanjo Také の世界

場所: Burgplatz
16.50 - 17.01 & 22.45 - 22.56 (上映2回)

かんじょうさんと呼ぶのか,たけさんなのか迷いながら,結局ご本人に聞きそびれました。
おそらく本名ではなく,仏教の「勧請」からとったアーティスト名でしょう。
1980年頃から始まった(と思う)ビデオアート「SAKURA」のプレミアの説明で,(日本・日本人における)「神」という語彙を何度も使われていたので,後でそう思ったのですが。
また世界的に有名な方だったらごめんなさい。

デュッセルドルフに居を定めて3年だそうです(ギャラリーは,Graf-Adolf-Str. 49)。デュッセルドルフ・日本をテーマとした作品を今年の日本デーのために制作されたと察しますが,定かではありません。

Sakura2 Kanjo Tak w800失礼ながら横尾忠則風と云えないこともありませんが,日本生まれ,日本育ちの日本人なら,このような表現はしないのではないか,とも思ってしまうのです。世界を廻り,国・民族の文化を現地に住んで体験しながらアートの世界ひとすじに歩んで来た芸術家が,独日友好とかデュッセルドルフPRのコマーシャリズムのために,全霊を投入した作品を創るとは思えないのです。

家族の一員のような子犬(チワワ)をMGMのライオンに替わって登場させるオープニング・ギャグ。森進一に対するのは,デュッセルドルフのアイドル,トーテン・ホーゼンのカンピオ。独日融合・独日比較の芸術家遊びのごとく,デュッセルドルフの中に日本を融合させる擬似世界を版画ポップで一通り見せ,「ゼロ」の定義,日本の「無」の説明とも取れる疑問符を聴衆に投げかけた後,花火を打ち上げるライン河畔に落ちた「さくら」がなぜか再生して花開く,エンディングで決めた作品なのですが,アート知らずの素人はいろいろ考えながらも,まだ何かひとつしっくりしません。
しかし,作品から想像するアーティストの性格とは異なり,とても穏やかな方なので,日本人の桜に寄せる想いはタダモノではない,日本の心は「さくら」にすべて潜んでいるんですよ,ということを真面目に訴えたかっただけかも知れません。

1953年ベルリン生まれ。故郷は帯広のお母さんとドイツ人のお父さん(英語の某WEBサイトでは日本人の父と書いてあったので確認要)。戦後まもない西ベルリンは反体制,反資本主義の若者たちが集まる,精神的には自由謳歌のドイツでも異質な都会。伝統的な価値観に囚われない芸術家たちにとって理想的な環境だっただろうと察します。しかし本人は自分のアイデンティティーも求め続けてきたはずです。アイデンディティーを簡単に見つけられない人ほど,アイデンティティー探しに一生懸命になるような気がします。日本刀を携えたサムライが登場しなかったので安堵。さすが,真の芸術家です。

ドイツ人(ヨーロッパ人)たちがどのような反応をするか楽しみですが,ぼくとしては,ドイツで生まれ育った人たちやハーフのひとたちには特に,ぜひ見ていただきたいと思います。
午後4時50分からと10時45分からの2回,旧市街のブルク広場で。

{jb_icon-home} Kanjo Také 作品展示 Website{/jb_icon-home}
{jb_icon-home} Galerie Shia Bender{/jb_icon-home}(デュッセルドルフのギャラリー)

一番上の写真: 左から,チワワ,Kanjo Také 氏,イリゲン・ギュンター・デュッセルドルフ観光局長
写真提供: デュッセルドルフ観光局 "Düsseldorf Marketing & Tourismus GmbH"

{jb_icon-book} デュッセルドルフNRW日本デーのプログラム{/jb_icon-book}

遠くから訪問して宿泊が必要な人たちにはデュッセルドルフ観光局が提供している「日本デー」パックもあります。
{jb_icon-home} デュッセルドルフ観光局{/jb_icon-home}