ドイツ初! 無料の公共交通網を実現する町

イツの列車・電車・バスの料金は,ときどきの利用者だけではなく通勤者にとっても結構バカにならない。
環境保護のために鉄道を使おう,と訴えても,同じ距離の移動コストでは,たとえ1人でも自動車を利用した方が安いのだから,自動車の交通量,ましてや大気汚染が減るはずも無い。

なぜ,少なくとも公共交通網の料金を自動車移動よりも安くできないのだろうか,という疑問は常にあった。
それでも,想像を上回る「運賃無料」を実践できる町があるとは驚いた。

Monheim Am Rhein(モンハイム)

monheim am rhein w640人口4万4千人の町,モンハイムはデュッセルドルフの南方の隣り町。
2009年に,ノルトライン・ヴェストファーレン州で最も若いツィマーマン市長が当選。PETO党の創立者でもあるツィマーマン市長はデュッセルドルフ生まれ(1982年)。以来,これまで,若者を中心としたモンハイム市民の支持を広げてきた。

その市長が今度は,2020年からモンハイム市内のバス・電車を,一時的ではなく長期に渡り無償にすることを宣言したのだ。

法人税も他の自治体よりも低く,それでも借金はなく,負債額ゼロを達成しているモンハイム。
すでに保育園・幼稚園も無償にしており,市民の支持は高く,7月初旬の議会での可決はほぼ確実。
市長の説明によると,250-300万ユーロ相当の切符のまとめ買いをして,モンハイム交通会社が赤字に陥らないように配慮するという。

モンハイムからは,デュッセルドルフ,レーバークーゼン,ケルンなどの近郊都市へ通勤する人が多く,今回の政策によりモンハイム市民は自治体の外でのバス・電車のみの負担になるので,交通費は約半額になり,家計にも大きな助けになるのは確か。

また,家族持ちや通勤者のためだけではない。そもそも,鉄道会社は「シニア世代には大幅な割引料金」などと謳うけれども,料金のメリットはほとんどない。「出かけよう」という魅力を出してくれないから,低収入の高齢者は家ごもりになりがちで不健康な生活になるという悪循環が起こっていることになぜ気が付かないのか不思議だ。
中高年こそが毎日でも屋外に出て身体を動かすべき。動くことで健康が保たれ,健康保険や医薬品の出費も減ることは間違いないのに・・・
市内だけでも無料になると,延長散歩になるので,移動範囲はちょうど適当な距離だけ広がり,自分たちが住んでいる地域の発見も交えて「動くシニア」が増えるはず。

PETO って何だ?

ところでモンハイムの政党は,PETOという聞いたこともない名称。ラテン語で「要求する」という意味らしい。1999年に結成され,順調に伸びてきた「若者党」で,数年前からは第2党の「緑の党」の5-6%を大きく引き離して96%という圧倒的な支持率。
https://www.peto.de/

もちろん,ケルンやデュッセルドルフなどの近郊都市で働く人たちは,家庭を持ち,子供ができると,自然に恵まれた広い住居を探し始めるので,モンハイムのような町には若い家族が多く,彼らの日常の要望に応えることで高い支持を得ていることはよく理解できる。
ライン河の右岸,向かいの岸には中世の面影を残したZONSが見え,渡り船もある。
デュッセルドルフやケルンで働く日本人にとっても,転居先の大きな選択肢になるかもしれない。


Monheim Am Rhein(モンハイム)

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