就労

EU指令では,1日の標準労働時間や残業を含めた1日および1週間の最大労働時間,そして有給休暇だけではなく,1日の仕事が終わってから翌日始めるまでの最低限の休息時間も定められています。

 

EU委員会は基本的な労働法規を定めながら,詳細においては各国に任せています。
また,EU諸国の住民として働いている人だけではなく,EU圏外から短期的な労働滞在をしたり,関連会社からの出向だったりする場合も,その国の国民と同じ労働条件で働くことが課されていますが,実際的には不法を知りつつ働かせたり,差別的な条件の労働を強いているブラック企業も数多くあり,摘発も追いつかずイタチゴッコが続いているのが現状です。

自営業,農業,牧畜業などに携わっている人たちの労働時間は一般的に長いですが,労働契約を交わしている労働者の場合,身体労働者が週35時間,事務系の労働者は週40時間ぐらいというのが標準です。

EU指令では,正社員,派遣社員,アルバイト,パートなどにかかわらず,1週間の最大労働時間は48時間,次回の就業までの休息時間は最低11時間,7日ごとに最低24時間の連続休息時間を設ける義務を使用者に課しています。
また,1日に6時間以上働く場合は必ず1回以上の休憩時間を設けなければなりません。

年間の有給休暇は最低4週間ですが,EU諸国間でも若干の違いがあります。

夜中の0時から午前5時までの間に3時間以上働く人は夜間労働者と呼ばれ,さらに厳しい条件が課されます。また,夜間に働いたために精神的・身体的な問題が発生したことを夜間労働者から指摘された場合は,使用者は速やかに日中のシフトに変える義務があります。

役員・管理職以上のポストで(労働時間に基づかない)別契約を交わしている人たちには,労働時間に関する法規やEU指令は適用されません。
ですから,残業しているのは部長などの役職以上のみ,というのは一般的に見られる光景です。日系企業は別ですが・・・

例外的に,どうしても部署を離れられない以下のような職種の場合は,休息時間などを遅らせてもいいことが認められています。

- 病院,消防署,警察署など市民の安全にかかわる職
- 常時運転の工場や保守などで離れられない職
- 農業

航空,鉄道,道路などの交通や運輸業に携わっている労働者には別の一般指令が定められています。