ドイツ・ワインを知るドイツ語


wine red whiteドイツの旅でワインを注文,
これだけ知っていれば十分

白ワイン - Weißwein(ヴァイスヴァイン)
Riesling(リースリング)
Müller-Thurgau(ミュラー・テュルガウ)
Silvaner(ジィルヴァーナー)
Grauburgunder(グラウブルグンダー)
赤ワイン - Rotwein
Spätburgunder(シュペートブルグンダー)
Dornfelder(ドーンフェルダー)
辛口 - trocken(トロッケン)
中辛 - halbtrocken(ハルプトロッケン)
甘口 - lieblich(リープリッヒ)

■ ドイツ・ワインのトップ 10

Riesling(リースリング)

酸味の強さと桃のようなフルーティーな芳香。ドイツ,そしてお隣のフランス・アルザス地方で白ワインといえばリースリングと言うほど,白ワインの王者の地位を確立しています。ただ,リースリング特有の味はあっても,辛口から甘いワインまで様々なので,レストランなどでリースリングを注文するときは,辛口(trocken),中辛口(halbtrocken),甘口(lieblich)などの一言を付け加えてください。 Müller-Thurgau(ミュラー・テュルガウ) リースリングとグーテデル(Gutedel)を組合わせて,スイス・テュルガウ地方のヘルマン・ミュラーが1882年に初めて醸造。若い白葡萄を醸造したテーブルワインとして日常的に飲まれる白ワイン。 悪く言えば,面白みも,自慢するほどの特徴もありませんが,良く言えば,くせがないのでどのような食事でも機会でも提供でき,高価なミュラー・テュルガウなどはないのでいくらふるまっても懐は痛みません。

Spätburgunder(シュペートブルグンダー)

赤ワインの王者。7世紀にフランスのブルゴーニュ地方から僧侶がドイツに持ち込んだピノ・ノワール(Pinot noir)です。 ドイツの赤ワインは,知っている限りピノ・ノワールしかなく,高級ワインでもデキャントするようなワインではありませんが,フランスのブルゴーニュ・ワインが好きな人ならば,微妙な違いがドイツのシュペートブルグンダーを楽しむ要素になりかも知れません。 Dornfelder(ドルンフェルダー) 濃い赤色で強い味,ややベリーやチェリーの香りがします。力強い味の赤ワインならば,ドイツではおそらくドルンフェルダーしかありません。ただ,安かろう・悪かろうのドルンフェルダーもかなり多くありますから,ラベルのチェックが必要です。

Silvaner(ジィルヴァーナー)

味も口当たりも強い白ワイン Kerner(ケルナー) 詩人,Justinus Kerner に因んで名づけられた,若摘みの白葡萄からWürttemberg Weinsbergで,トローリンガーとリースリングから作られる白ワインPortugieser(ポルトギーザー) ロゼのような淡い赤色で味もまろやか。原産地は,名称のポルトガルではなく,オーストリア。 Grauburgunder / Ruländer(グラウブルグンダー/ルーレンダー) フランスのピノ・グリ(Pinot gris)で強い味。南ドイツ,シュパイヤーの商人,Johann Seger Ruland がブルゴーニュ地方から葡萄の苗木をドイツに持ち込んだ。 Weißburgunder(ヴァイスブルグンダー) ブルゴーニュ・ワイン(Pinot blanc)の中で最も色が明るく,味も新鮮で軽く,若いうちに飲む白ワイン。 Bacchus(バッカス) カシスやナツメグの強いエキスのような香りが発散される白ワイン。苗木の名称は,古代ローマ時代の有名な醸造家に因んで付けられた。 もうひとつのワインの種類 ビオ・ヴァイン(Bio-Wein) 有機ワインですが,ブドウの栽培地はチューリップなどの花々や香草などに囲まれた農地で,人工的な物質や化学肥料などは一切用いられません。このような有機ワインが生産されるブドウ栽培地はドイツ国内で約2000ヘクタール,ブドウ栽培地全体の約2パーセントを占めています。 醸造者にとっても仕事量が増える割にブドウ収穫量もワイン生産量も少ないので,必然的にワインボトルの価格も割高になります。EUビオ基準に準拠して生産されたワインボトルにはビオ・ラベル(Bio-Siegel)が貼られています。 フェーダーヴァイサー(Federweißer) 羽(Feder)が漂うように半分ぐらい発酵した酵母菌の粒子がワインの中で浮いているので濁っているような不透明な白ワインです。ブドウの香りが強くて甘いワインは,夏の終わりに最初に採取されるブドウから作られるので,ワイン祭りには欠かせません。ビタミンBや酵母菌からの栄養分もたっぷりで,キッシュやフラムクーヘン(Flammkuche, Zwiebelkuchen)などとの相性が良いようです。ただ,アルコール含有量は,4パーセントほどの軽いワインから11パーセントもある強いワインまでさまざまなので,甘さにつられて気楽に飲むと危ない部分もあります。

ゼクト(Sekt)

すでに出来上がったワインに砂糖と酵母菌を加え,改めて発酵されたワインです。シャンパンと呼ぶ人たちもいますが,当然ながらフランスのシャンパーニュ産以外の発泡ワインをシャンパンと呼ぶことはできず,似ても異なり,ほとんどのドイツ産ゼクトは値段も手ごろながら,品質もシャンパンよりは一段階落ちる気がします。個人的
な意見に過ぎませんが・・・

品質等級(Qualitätsstufen)

ドイツ・ワインの品質等級は,ターフェルヴァイン(テーブルワイン),ラントヴァイン(上級テーブルワイン),特定のブドウ栽培地生産の品質ワイン,そしてワイン自体の評価レベルに準じた品質ワイン,これらの4種類に分類されています。 ターフェルヴァイン(Tafelwein) 品質等級では最も低いレベルのテーブルワインです。多くは料理に使用するような品質で,人によっては頭が痛くなるようなワインもあるので,やや要注意。 最低アルコール度は 8.5%~9.5% で,糖分を加えることが許されています。 ラントヴァイン(Landwein) ターフェルヴァイン(テーブルワイン)と同じカテゴリーですが,品質的には上級になります。懐を痛めず(2~4 €)日常の食卓を飾るに十分な品質を持つワインも結構ありますが,ほとんどは白ワインで,ある程度の品質を備えた赤ラントヴァインを見つけるのは容易ではないような気がします。 いずれにしてもテーブルワインの品質はすぐに落ちるので,できるだけ新しい(1~2年)ワインを選んだほうがいいと思います。

特定栽培地の品質ワイン(QbA: Qualitätswein bestimmter Anbaugebiet)

ドイツのワイン用ブドウ栽培地として指定されている13地域で栽培されたブドウ100%を使用したワインに与えられるラベルなので,品質保証というよりも原産地保証という認識でしょう。モスト(ブドウ果汁)に糖分を加えることは許可され,最低エクスレ度は50度となっています。 公認機関の審査に合格したワインのボトルには "Q.b.A." というラベルが貼られています。 注)2012年より,同一栽培地のブドウの割合は,100%から最低85%に下がったという記述もありました。

品質等級ワイン(Prädikatswein)

数年前まで品質等級付きの品質ワイン(Qualitätswein mit Prädikat)と呼ばれていた品質保証ワインです。糖分を加えることは許されません。 このレベルになると,筆者のような一般人は,どのワインでもおいしく感じるので,選択基準はそれぞれの味の好みになると思います。 つまり,6段階に分けられているドイツの品質ワインの分類基準は,モスト(ブドウ果汁)の糖分の量を表すエクスレ度なので,ワイン味の品質には多くの別の要素が関係 しながら,等級自体は「甘さ」で決められているわけです。 下記のような品質保証の指標と共に,2000年から,クラシック(Classic)またはセレクション(Selection)という記述を加えることができるようになっています。
「クラシック」は栽培地の典型的な特徴を有する品質ワインに,「セレクション」は限られた生産量の辛口の高級ワインに記されます。 まぁでも,筆者レベルの2級グルメがレストランなどの食事でドイツの白ワインを選ぶときは,メニュー(Speisekarte)に"Kabinett" と記されたワインがあったら,通常は間違いないと思っていいでしょう。

カビネット(Kabinett)

最低エクスレ度は73度。糖分が最も少ないながらも辛口という感じはなく,アルコール分も低く,ブドウの芳香が強いので,典型的なドイツおよびフランスのアルザスのワインの味といえそうです。

シュペートレーゼ(Spätlese)

直訳すると「遅い時期に摘まれたブドウ」の粒で作られるので,辛口好みには甘い味,甘口好みはまろやかな味と言うと思います。
最低エクスレ度は85度です。 アウスレーゼ(Auslese) 十分に熟した,最高品質に属するブドウで作られたワイン。 最低エクスレ度は95度。

ベーレンアウスレーゼ(Beerenauslese)

全熟からさらに時間を置き,選択されたブドウの粒で作られる最高級ワインで,超まろやかな味。 最低エクスレ度は125度。

アイスヴァイン(Eiswein)

直訳すると,氷ワイン。非常に高い糖分と酸味は,凍結したブドウの粒に含まれ,食事には不向きですが特殊なワインとして日本人やアメリカ人に人気が高いようです。 最低エクスレ度は125度。

トロッケンベーレンアウスレーゼ(Trockenbeerenauslese)

貴腐して,干しブドウのように縮んだブドウの粒は150度以上のエクスレ度があるので,天然の甘みを持つワインとして最高級と云われています。

 

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