Bildung und Schule in Deutschland
ドイツの教育と学校


bildungssystem 2Bildungssystem in Deutschland
ドイツの教育制度

Frühkindliche Bildung
早期幼児教育

Kindergärten und Kindertagesstätten幼稚園と保育園

 

ドイツは幼稚園の発祥地。キンダーガーテンやキンダーブックは世界の共通語にもなっています。義務教育前の幼児教育施設としては,日本と同じように,幼稚園(Kiga)と保育園(Kita)があります。多くの子供たちは小学校入学前に3年間,これらの施設に通っています。特に,日本人の子供たちにとっては,ドイツ語を身に付けられる教育施設というだけではなく,ドイツ人や外国籍の子供たちとの交わりを通して学ぶことはとても貴重だと思います。

幼稚園や保育園は,都市圏と地方の小さな市町村とで大きな違いがあります。特に,大きな都市では幼稚園・保育所不足が問題になりながら,未だに解決されていません。それで遅くとも半年前には施設を決めて登録しないと,どこにも場所を見つけられない状態になります。また,一律に幼稚園・保育園といっても様々ですので,複数の施設を見学することは大切です。
ドイツ語があまりできないと尻込みするかも知れませんが,多くの幼児施設の職員は,片言のドイツ語でも親切に対応してくれると思います。

以下,いくつかのチェックポイントです。(ドイツ内務省ページから)

  • 1グループの子どもの人数
  • 先生の人数
  • 託児の時間帯(特に職業に就いている女性にとってはキーポイント)
  • 遊びの用具や方法 • 室内や屋外(庭)の環境
  • 運動,音楽,屋外活動,ドイツ語の勉強などがあるか
  • 特別な教育指針(自然教育,ヴァルドルフ教育,宗教など)があるか

Sprachförderung in der frühen Kindheit
幼児期の子どもたちの語学補習

小学校に入学する年齢の子どもたちには,ドイツ語の授業についてゆけるかどうかと判断するための,簡単なドイツ語テストが行われます。ドイツ語が十分でない場合は,一年間ドイツ語の補習授業が提供されます。一般的には,外国人でも,幼稚園・保育園に3年間通う子どもたちは小学校に入学できるレベルのドイツ語を習得するようです。無理して,小学校に入学させようとするよりも,時間をかけてでも十分なドイツ語を習得させた方がいいと思います。特に,ドイツでは授業についてゆけないと容赦なく落第させられるので,中高(5-12年生)ならともかく,小学校(1-4年生)での落第は可哀想なので避けたいところです。

 

schulart schulerzahlSchulsystem
学校制度

ドイツの義務教育は日本と同じく6~7才からの9年間で,日本の高校3年に相当する18才まで就学するのが基本ですが,ドイツは連邦国家ですので詳細は州によって異なります。また,小学校の入学をはじめ,各年度は秋(通常は9月)に始まります。 義務教育は,身体障害者や知能障害者なども同じく対象となります。私立の学校も多少ありますが,日本ほどではないので,ほとんどは無料の公立学校に通います。 また,小学校の入学時を1年生,高校卒業時の12年生まで,何年生と呼ぶことが多いのもドイツの特徴です。(落第や飛び級が多いので,年齢を聞いても何年生かははっきりしません)

Schularten
学校の種類

Grundschule / Primarschule
小学校 / 初等教育

すべての子どもの義務となる小学校は4年制です(例外: ベルリン,ブランデンブルク州は6年制)。
通常は,居住地に近い指定校に入学しますが,別の学校を選択できる州もあります。小学4年生になると,小学校は生徒の進学校の選択にあたり「推薦書」を作成しますが,生徒の成績だけではなく,素行なども評価点になります。
注)Grundschule の和訳は主に基礎学校となっていますが,本サイトでは「小学校」と記しました。

Weiterführende Schulen (Sekundarstufe I und II)
中等教育課程

よく知られるように,ドイツでは小学4年生から進路が大きく分かれます。以前のようにアカデミック(大学進学)進路と職業訓練進路に明確に分かれているわけでもなく,その後も希望と成績次第でコースを変更する道は開かれていますが,最初の大きな分岐点であることは事実です。通常は学校の推薦書に従いますが,あくまでも推薦なので保護者が強く希望すれば別の学校に行くことも可能です。(州によって異なる)

中等教育の学校

Hauptschulen(基幹学校): 9年生または10年生まで
Realschulen(実科学校): 10年生まで
Schulen mit mehreren Bildungsgängen(複合教育学校): 希望に応じて基幹学校または実科学校の卒業可
Gymnasien(ギムナジウム): 12年生または13年生まで
Gesamtschulen(総合学校): 希望と成績に応じてギムナジウムへの編入も可

基幹学校と実科学校が統合された別名の学校が多くの州にあります。

Mittelschule (Sachsen, Bayern)
Sekundarschule (Sachsen-Anhalt, Bremen, Berlin)
Regelschule (Thüringen) Oberschule (Brandenburg, Niedersachsen)
Erweiterte Realschule (Saarland)
Realschule plus und Verbundene oder Zusammengefasste Haupt- und Realschule (Rheinland-Pfalz)
Integrierte Haupt- und Realschule bzw. Stadtteilschule (Hamburg)
Regionalschule (Rheinland-Pfalz, Mecklenburg-Vorpommern, Schleswig-Holstein)
Werkrealschule (Baden-Württemberg)

基本的には成績次第で学校を移ることも学年を飛び越すことも可能ですし,基幹学校や実科学校を出た後に,大学入学資格(Abitur: Allgemeinen Hochschulreife)または専門大学入学資格(Fachabitur: Fachgebundenen Hochschulreife)を取得することもできるので,すべての人に大学進学の道が開かれていると言ってもいいと思います。ドイツの大学の授業料は一般的には1セミスターで300~500ユーロです。ドイツ人も外国人(留学生)も同じです。大学入学資格(アビトゥア)を得ると,どの大学でも,どの学部でも入学できますが,学生数は限られているので,人気の高い大学・学部・教授の下では成績優秀な人しか学べない狭き門となります。

Eltern und Schule
保護者と学校

Berufsausbildung
職業教育

職業教育課程の終了または大学卒業が,就職に大きく影響します。
職業教育課程は通常は2~3年です。学校のみの教育を受ける看護など,例外はありますが,デュアルシステムと呼ばれる,実習(企業)と理論(学校)の二重教育が一般的です。
職業訓練を受けるには,少なくとも実科学校を終了していることが必要です。

Berufswahl
職業の選択

Studium
大学での勉学

ドイツの大学の種類

Universitäten(総合大学)
(Fach-)Hochschulen(専門大学)
Technische Hochschulen(工科大学)
Musik- und Kunsthochschulen(音楽大学,芸術大学)
Pädagogische Hochschulen(教育大学)
Verwaltungsfachhochschulen(行政大学)

Fort- und Weiterbildung
継続教育

通常「成人教育」とも呼ばれ,教育水準や資格にかかわらず,新たな職業資格や学校卒業資格を得るために提供されている機関です。全日学校,夜間学校,通信教育などさまざまな形態があります。Volkshochschule(成人大学)では,語学,コンピュータ,介護など,非常に多くの短期長期の勉学課程が低料金で提供されています。

ドイツの学校の休日

  

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