Wohnen in Deutschland
ドイツの住居と不動産

calculatorもう礼金は払わない?

賃貸アパートを探す際,不動産業者を仲介すると,共益費を含まない純家賃の2ヵ月分(19%の付加価値税加算),正確には「法的に請求できる最大額が純家賃の2.38ヵ月分」が礼金となります。

不動産法の改正によって,これまでのような半ば自動的な「不動産会社への礼金」は2015年7月から廃止になりました。

不動産業者に発注した人が支払う物件仲介料金

礼金は発注者が支払う,が基本です。それで,家主が借主を探すために不動産業者に依頼すると仲介料金は家主の負担になりますが,アパートを探している人が不動産業者に「物件を見つけること」を頼んだ場合,仲介物件が家主から当不動産業者にすでに依頼されていない限り,基本的に依頼者(借主)はこれまで通り礼金を不動産業者に支払うことになります。

支払い義務が有効になるのは,賃貸契約が成立した場合です。

支払い可能な家賃の賃貸アパートを増やすための改正

ドイツでは公表される失業率は低くても,定職に就いていても,月給の3割から5割を家賃にあてる,あてざるを得ない人たちが増えています。また一方では,より稼ぐ人たちも増えてきたため,多くの建物が改築されて家賃が上がったり,デラックスな賃貸アパートが建てられ,安い家賃のアパートの住人が追い出されたり,家賃の支払いで圧迫されたりしています。
法の改正で,支払い可能な家賃の賃貸アパートを増やすことがドイツ社会党との連立政権の狙いのようですが,実際効果があるのかどうかについてはまだはっきり分からない,というのが現状のようです。いずれにしても,依頼者支払いの原則と家賃の最高額凍結は決定されています。
また,賃貸物件に限って発効される改正法は,売買物件は対象になりませんので,アパートおよび一軒家の売買者はこれまでと変わりません。

しかし,今までは仲介料金を支払う必要がなかったので,躊躇せずに不動産業者に依頼していた家主が,依頼を止めるかも知れません。オンラインポータルの Immowelt によると,不動産(賃貸アパート)の貸主にアンケートをとったところ,86%がこれからは自分で借主を探す,と答えたそうです。しかし,理由は2ヶ月以上の家賃に相当する礼金は高すぎるから。家主が複数の不動者業者と礼金の交渉を行ったり,礼金が安く且つ効果的に探してくれる不動産業者に依頼したり,との変化は予想されると云います。または,支払う仲介料金をカバーするために,家賃が上乗せされ,結果的に今よりも家賃が上がり続けるかも知れません。そうなったら,改正目的に沿わないどころか逆効果になってしまいます :-(

また,転職や転勤で,不動産業者に条件を提示して探してもらいたい会社や個人は,依頼した時点で「契約締結時には支払う」約束をしたことになるので,現在と変わることはありません。しかし,これからは,礼金を支払う人は優先権を得る権利があり,誰でも得られるような情報提供などに報酬を支払う必要はないそうです。また,もし前金などを支払った場合は,依頼者のためにどのように物件を探しているか,具体的な証明提示を要求できる権利も有します。

苦境に立たされる不動産業者?

もしコストを抑えるために,多くの家主が不動産業者に依頼することを止めたら,業者間の不当競争が始まり,倒産する業者も出てくるかも知れません。競争は歓迎ですが,倒産や不当競争をドイツ政府が望んでいるわけではありません。しかし,一方では,楽に稼いでいると印象が今まではあった不動産業者のサービスが向上し,質の高い会社が生き残っていくことを歓迎したいのも事実のようです。

改正の効果を信頼しない人がほとんど

不動産専門新聞およびオンライン新聞数社のアンケートによると,9割の人たちが改正法案は不完全だと見ています。
一般の人は,不動産業者から紹介される物件が,業者が独自に探した物件なのか,家主が依頼した物件なのかが分からないため,探す人が依頼するように話を丸め込まれる可能性があること。そうではなくても,別の形態による手数料の徴収,賃貸契約内容の変更などで,多くの不動産業者が収入獲得の方法を模索するであろうこと。家主は仲介料をカバーする額を家賃などに上乗せできること。さらに,両方から仲介料金を取るような悪徳業者が出てきても,摘発が困難なことを挙げています。

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